スマホはとても便利なツールで、所有者も急増していますが、一番の問題は通信費の高さです。毎月の出費がツライ…という方も多いのではないでしょうか?そんな方に朗報なのが“SIMフリー”のカードを使ったスマホです。

ここでは“SIMフリー”スマホの解説と節約術、その他のメリット・デメリットについて、具体的にお伝えします。さらに、デメリットについてはその解消法もお教えします!

SIMって?

“SIMカード”という言葉を聞いたことはありませんか?SIMカードとは電話番号を特定するためのID番号が記録されたもので、これがないと通話やデータ通信が行なえません。かつては“SIMロック”がかかっていて、簡単にいうと、ほとんどの場合、自社で販売している端末には自社のSIMカードしか使えないようになっていました。
では、“SIMフリー”とはどういうことでしょうか?

SIMフリーって?

SIMフリーとは、このロックがかかっていない状態で、端末とSIMカードの規格・サイズ・周波数帯などが合致していれば、通信事業者を自由に選択でき、どのサービスでも受けられることを意味します。つまり、乗り換える場合でも機種の変更をしなくて済むようになったのです。

ドコモユーザー有利!格安SIMって?

SIMフリー端末の普及に伴い、注目を集めているのが“格安SIM”です。格安SIMとは大手通信事業者(ドコモ、au、ソフトバンク)ではなく、これらの回線網を借り受けて通信サービスを行う事業者(MVNO:仮想移動体通信事業者)が販売するSIMカードのことです。MVNOは既にある通信網を利用しているので、基地局新設などの設備投資が不要なため、そのぶんSIMカードを安く提供できるわけです。SIMフリー端末の節約術とは、すなわち、この“格安SIMをどのように利用するか”ということに他なりません。

しかし、MVNOのほとんどがドコモの回線網を利用しており、au回線を利用しているのは2社、ソフトバンク回線網の利用事業者はありません(2015年7月現在)。しかし、ソフトバンクはドコモと通信方式が同じため、SIMロックの解除を行なえば義務化以前に発売された端末のうち5機種(BLADE Q+、01F、201HW、009Z、008Z)のみは格安SIMを利用することが可能です。必ず規格が合致しているか確認しましょう。ソフトバンクは、今後MVNOに通信網を提供する旨のコメントを発表しているので、将来的にはソフトバンクユーザー向きの格安SIMが生まれる可能性もあるでしょう。

一方で、auはドコモ・ソフトバンクとは通信方式が異なるため、auの端末で利用できる格安SIMは2社に限られてしまいます。さらに、義務化以前に販売された端末のSIMロック解除サービスは行っていません。逆にドコモは2011年4月以降発売の端末はすべてSIMロックの解除が可能になっています。

以上の点から、格安SIMの利用に関して最も有利なのは、ドコモユーザーであると言えます。

格安SIMのデメリットやメリット

では、格安SIMの利用にはどんなメリット・デメリットがあるのでしょうか?大手キャリアと比較してみてみましょう。

デメリット

格安SIMに変更すると、いくつかの注意すべき点があります。
主なデメリットは、

  1. キャリアが提供するサービスが使えない。
  2. 通話が多いと料金がかさむ。
  3. 通信速度が制限される場合がある。
  4. テザリングが利用できない場合がある。

などです。しかし、中には別の方法を取ることで解消できるデメリットもあります。

それでは個々について詳しく見てみましょう。

  1. キャリアが提供するサービスが使えない
    これは、キャリアメール(@docomo.ne.jpや@ezweb.ne.jp、@softbank.ne.jpなど)や各種割引(家族割引や端末割引など)やコンテンツの販売といったサービスの提供が受けられなくなるということです。端末代金はもともと高価なものですが、この割引が適応されないと初期投資額は大きくなります。一方で“格安スマホ”と呼ばれているものや、中古の端末を購入するという手もあります。いずれの場合も、利用したい格安SIMに対応しているか確認することが大切です。

    また、キャリアメールが使用できなくなる上に、格安SIMではメールアドレスが発行されないのが普通です。キャリアを解約する前に、無料Webメール(Gmail、Yahoo!メールなど)のアドレスを取得しておくようにしましょう。

  2. 通話が多いと料金がかさむ。
    現在、大手キャリアの通話プランは“通話し放題”の定額プランが主流になっています。一方、格安SIMでは音声通話対応のSIMだと30秒あたり21.6円の通話料がかかります。スマホで電話をかける機会が少ない人にとっては、通話定額プランより割安になりますが、通話が多い人にとっては料金負担が増す可能性もあります。こういった場合は、「LINE」や「楽天でんわ」などの無料・格安の通話アプリを導入することで回避できます。
  3. 通信速度が制限される場合がある。
    契約したデータ容量が少ないプランの場合は、規定容量を使い切ると通信速度が制限されます。例えば、容量内であれば下り150Mbpsで使えていても、規定容量に達してしまうと100~300kbpsに制限されてしまうのです。携帯電話回線利用のデータ通信を控え、Wi-Fiなどを上手に利用することで、規定容量を超えないように気をつけましょう。また、MVNOは大手キャリアから借り受けた一定量の回線をユーザー間で分け合って利用しています。このため、ユーザーが集中する時間帯やエリアなどでは通信速度が遅くなる場合があります。
  4. テザリングが利用できない場合がある。
    格安SIMのプランによっては、テザリングを利用できない場合があります。また、対応している機種によっても制限があります。テザリング利用を考えている場合は、格安SIMと機種両方の確認をしておきましょう。

メリット

一方で、格安SIMには上記のデメリットを上回るメリットがあります。それは、

  1. 通信費を大幅にコストダウンできる。
  2. プランの選択肢が多い。
  3. 乗り換えが簡単

という点です。

なんといっても一番大きなメリットは①の通信費の節約です。キャリアの料金プランと比べると、1月あたりの節約額は4,000円~5,000円くらいになります。年間48,000円~60,000円にもなりますから、効果大ですね。

また、②のプランの選択肢が多い点も魅力です。特にドコモユーザーが格安SIMを利用する場合、ほとんどのMVNOが利用できますから、自分の利用条件にあった格安SIMやプランを選ぶことができます。

③の乗り換えに関しても、大手キャリアがいわゆる“2年縛り”を前提としてサービスを提供しているのに対し、格安SIMではデータ専用の場合はほぼ“縛りなし”です。通話機能がついたSIMの中には半年~1年の縛りがあるものもありますが、キャリアに比べると自由度は高いといえます。さらに、携帯電話番号ポータビリティを利用すれば、乗り換えたとしても番号変更の手間がかかりません。

メリット・デメリットをよく理解した上で、格安SIMの検討をしましょう。

SIMを利用するには

では、格安SIMを利用するにはどうすれば良いでしょうか?

まずは利用したい格安SIMを選びましょう。端末の機種に対応しているかの確認も必要です。自分のニーズにあったプランや機能があるものを選ぶといいですね。特に通話に関しては、次項にて後述しますが、どのような通話を利用したいのかが大きな分かれ目になります。データ容量に関しては、使用中のスマホでデータ通信使用量を確認しておきましょう。AndroidでもiPhoneでも、「設定」画面や、キャリアのWebサイトで確認できます。

さて、格安SIMはネットショップや各MVNOの公式サイトで申し込むことができますが、不安な人は家電量販店をおすすめします。販売員に質問できるので、ニーズに合った格安SIMを選ぶこともできます。ただし、手続きは各MVNOの公式サイト上で行うのが一般的です。

なお、携帯電話番号ポータビリティを利用して電話番号を引き続き使用したい場合は、現在契約中のキャリアで予約番号を取得することが必要です。各キャリアの店頭もしくは公式サイトにて予約してください。その後、MVNOの公式サイトにて申し込みとなります。

SIMにはどんなものがあるの?

MVNOが提供する格安SIMは、いくつかに分類することができます。自分のニーズと端末の規格に合わせて選ばないと、機能が不十分であったり、想定通信料より高くなってしまったり…と、格安SIMのメリットを引き出せない結果になってしまいます。

まずは、自分の通話時間やその相手、データ通信量の把握などが必要です。

どうやって通話する?音声通話付とデータ専用

いちばん初めに選ばなければならないのが、「音声通話付SIM」にするか、「データ専用SIM」にするかという点です。

格安SIMの多くはデータ専用で、音声通話に対応のSIMにしないと“090”や“080”の携帯電話番号は使えません。したがって、携帯電話番号ポータビリティを利用する場合は、音声通話付SIMということになります。もちろん、新規で“090”や“080”の電話番号を取得することも可能です。従来のキャリア仕様のスマホに近いのは、音声通話付SIMといえるでしょう。

一方で、データ専用SIMを選択した場合、通話ができないのかというと、そうではありません。前述の通り、“090”や“080”の電話番号は使えませんが、「LINE」や「楽天でんわ」「SMARTalk」のような無料・格安の通話アプリでIP電話サービスを利用することができます。データ通信のみに対応したSIMなので、音声通話付SIMよりも安いという利点があります。

SIMカードのサイズ

SIMカードの大きさは現在3種類です。年々小型化する傾向がありますが、サイズが異なる場合は別途購入したアダプターを用いることで対応できることもあります。以下にSIMカードのサイズと特徴をまとめましたので、参考にしてください。

名称 サイズ特徴
標準SIM25×12㎜一番大きいサイズ。2011年発売までのスマホやケータイに多用されていた。現在対応しているモデルはほとんどない。
micro(マイクロ)SIM15×12㎜標準SIMよりもひとまわり小さいタイプ。LTE対応の一般的なAndroidに使用されている。
nano(ナノ)SIM12.3×8.8㎜現行SIMカードの中で最も小さいタイプ。iPhone5が先駆けだが、最近ではAndroidやほとんどの格安SIMでも対応している。

 

現在使用しているSIMフリー対応のスマホを引き続き利用するなら、SIMカードの種類を確認してみましょう。SIMカードを挿入する位置や入れ方は機種により異なります。Androidの場合、本体側面に内蔵されているトレーにSIMカードをセットするタイプと、リアカバーの中のスロットにSIMカードを直接差し込むタイプがあります。

格安SIMの多くはmicroSIMとnanoSIMに対応していますが、SIMフリースマホの対応カードは機種により様々です。SIMカードと機種が対応するように注意してください。