スマホは屋外でも快適に通信を楽しむことができますね。でも、モバイル通信機能を内蔵しないパソコンやタブレットなどの端末は、外で使おうとすると公衆無線LANやWi-Fiアクセスポイントを探さなければなりません。そんな時に便利なのが、スマホの“テザリング”機能です。

ここでは、テザリングの基本と、メリット・デメリットについてお伝えします。

テザリングとは?

スマホが屋内でも通信可能なのは、3G/4GやLTEなどのモバイル通信を利用しているからです。でも、モバイル通信機能を内蔵しないパソコンやタブレットなどの機種では、どこででもインターネットに接続したいとなるとモバイルルーターを持ち歩かなければなりません。でも、この場合、モバイルルーターの通信費が発生しますし、ルーターを持ち歩くという煩わしさもあります。

そこで利用したいのが、スマホの“テザリング”機能です。
スマホとモバイルルーターは、どちらも同じようにモバイル回線を利用していますね。それなら、スマホをモバイルルーターのように中継点として使えれば、回線も1つで済み、荷物も通信費もコンパクトにできます。つまり、テザリング機能とは“スマホをモバイルルーターとして利用する機能”なのです。

テザリングの利用法

テザリングの利用には、スマホを持っていることが必要です。AndroidやiPhoneではこの機能が使えます(別項参照)が、一部の機種やOSのバージョンにより利用できないものもあります(iPhoneではiOS7の利用はできません。)

また、大手キャリアのうち、auとソフトバンクでは「テザリングオプション」の契約が必要ですが、新プランの定額制パケット通信サービスを利用していれば、テザリングオプションの料金が割引されるので、実質無料になります。ドコモではオプションなしで利用可能です。

テザリングのメリット・デメリット

テザリングはとても便利な機能ですが、注意すべき点もあります。それぞれ例をあげて、具体的にみてみましょう。

メリット

  • スマホ1台分の通信料でパソコンやタブレット端末のネット接続がまかなえる(最大5~10台くらい)。
  • モバイルルーターなどの接続用機器を持ち歩かずにすみ、公衆無線LANなどのアクセスポイントを探さずにすむ。
  • 携帯型ゲーム機(PSP、Nintendo DSなど)や据え置き型ゲーム機(プレイステーション3、Xbox360など)でも利用可能である。

デメリット

  • テザリング中のスマホのルーターとしての機能は、LTEや3G/4G回線を使用するので、通信速度はWi-Fiほど速くない。
  • スマホと、スマホに接続されたWi-Fi機器との間の通信と、ルーターとしての通信を行うため、電池の消費が早い。
  • 通信量が増すので、契約しているデータプランの容量に注意する(特に格安SIM利用者は注意)。
  • テザリングを利用した場合のデータ通信は、7GB/月を超えると速度制限がかかり、それ以降の通信速度が128kbpsとなる。
  • スマホと接続する機器をWi-Fi接続している場合は、盗聴や他人に利用されるなどの可能性がある。

このように、利便性がある一方で、セキュリティや電池の消費の問題もあります。テザリング中の作業内容や予備バッテリーの確保など、工夫も必要といえるでしょう。

テザリングの種類と使い分け

こういったテザリングには、3つの方式があります。それぞれにメリット・デメリットがありますので、知っておくと役に立ちます。

Wi-Fiテザリング

スマホをWi-Fiルーターとして接続する無線通信によるテザリングです。上記で述べてきた内容はほぼ“Wi-Fiテザリング”の内容です。セキュリティや電池消費には問題がありますが、複数の機器と接続できたり、スマホなどをバッグ等にしまったままでも利用できたりするのは便利です。

USBテザリング

スマホと接続したい危機をUSBケーブルでつなぐ有線によるテザリングです。ケーブルを持ち歩いたり、ケーブルで繋いだまま利用しなければならなかったりと煩わしさはあるものの、通信速度が速く、Wi-Fiに対応していない機器でも使用できます。また、スマホを充電しながら使用できる機種もあります。

Bluetoothテザリング

“Bluetooth”とは、主に無線マウスや無線キーボードなどPCの周辺機器に採用されている規格です。通信速度は遅いのですが、電池のもちが良く、セキュリティ上の心配も多少軽減されるので、外でのインターネット接続が多い場合に有効な方法です。

これらのテザリングの方法は、用途によって使い分けることができます。次の表にテザリングの種類別の特徴をまとめましたので、参考にしてください。

テザリング方法通信速度バッテリーの持ちセキュリティ接続台数
Wi-Fi 複数台
USB1台
Bluetooth 1台

テザリング機能の使い方

さて、それでは実際にスマホのテザリング機能を有効にしてみましょう。

Android(機種により操作が異なる場合あり)

従来機種

  1. 設定を開きます。
  2. 「その他の設定」をタップします。
  3. 「テザリング」をタップします。
  4. 「Wi-Fiテザリング」をタップします(この画面でテザリングのオン/オフが切り替えられます)。
  5. “Wi-Fiテザリング”画面内の「設定」をタップします。
  6. 「パスワードを表示」をタップして✔を入れると、パスワードが表示されます。パスワードを変更したい場合は、タップして任意のパスワードを入力し、「保存」をタップします。
  7. 手順4の画面のテザリングのスイッチをタップしてオンにします。

Xi

  1. 設定を開きます。
  2. 「無線とネットワーク」にある「ネットワーク設定」をタップします。
  3. 「テザリングとアクセスポイント」をタップします。
  4. 「Wi-Fiテザリング」にチェックを入れると、テザリングが開始されます(このチェックでテザリングのオン/オフの切り替えができます)。
  5. アクセスポイント名や接続用のパスワード、接続の種類は「Wi-Fiアクセスポイントを設定」を開くと表示されます。
  6. パスワードは「パスワードを表示する」をタップすると表示されるようになります。なお、パスワードを変更する場合は任意の半角英数字を入力し、保存をタップすると好きなパスワードの設定が可能です。

iPhone

iPhone 5シリーズ以降にはテザリング機能が搭載されており、各キャリアで「テザリングオプション」に申し込んでおけば利用できます(iOS7を除く)。

  1. 設定アプリを開きます。
  2. ドコモとソフトバンクの場合は、「インターネット共有」をタップ、auの場合は「モバイルデータ通信」をタップしてから「インターネット共有」をタップします。
  3. 「Wi-Fiパスワード」が接続するときに入力するパスワードです。ここをメモしておくか、タップして好きなパスワードに変更し「完了」をタップします。
  4. 先程の「Wi-Fiパスワード」の上部の「インターネット共有」をタップしてオンにします(ここでテザリングのオン/オフを切り替えられます)。
  5. テザリング中にパソコンやiPadなどを接続していると、画面の上部が青くなります。この部分をタップすると、すぐにテザリングの設定画面を表示させることができます。

パソコンをテザリング中のスマホと接続する

  1. 画面下部のタスクバー(Windows7)、または「設定」の中(Windows8)にあるアンテナマークのアイコンをクリックします。
  2. ネット―ワークの中に、テザリング中のスマホの表示(例:「iPhone」「Android」)があるので、ここをクリックします。
  3. 「自動的に接続する」に✔を入れると、次回から自動で接続します。
  4. 「接続」をクリックします。
  5. 「設定」するときに表示されていたWi-Fiのパスワードを入力します。
  6. 「…デバイスに自動的に接続しますか」ときかれるので「はい」をクリックします。

これで屋外でもパソコンなどの機器でインターネット通信が可能になります。テザリングが終わったら、必ずテザリング機能をオフにしておきましょう。テザリングがオンになったままだと、気づかぬうち通信を行っていて、あっという間にデータ容量の上限を超えてしまった…という事態も考えられます。ご注意ください。