最近では名前も定着してきた“携帯電話番号(ナンバー)ポータビリティ(MNP)”。通信事業者を変更しても電話番号が変わらないという便利な制度ですが、実はそれだけではありません。とってもお得になるんです。
ここでは、MNPの基礎知識からお得な活用術まで、詳しくお伝えします。

MNPとは?

MNPとは、例えばドコモからauやソフトバンクに契約変更する、いわゆる“乗り換え”をしても“電話番号が変わらずに済む制度”です。電話番号を変更すると知人全員に通知しなければなりませんが、MNPを利用すれば、この煩わしさがなくなります。特にビジネスで利用している番号なら、相手先にも迷惑をかけずに済みますね。

ただし、MNPを利用してもキャリアメールのアドレス(@docomo.ne.jpなど)は引き継げません。キャリアメールで連絡している相手には、新規通信事業者で取得したキャリアメールに変更してもらうよう連絡が必要です(次項参照)。

MNPのメリット・デメリット

とても便利なMNP制度ですが、メリットもデメリットもあります。主だったものを上げましょう。

メリット

  • 現在使用中の電話番号がそのまま使える。
  • MNP利用者向けの各種サービスが受けられ、通信費を下げられる。

デメリット

  • “2年契約”などのプランに加入していると「契約解除料」9,500円がかかる。
  • キャリアメールは引き継げない。
  • ドコモやauに新規契約する場合は、現在の契約事業者で貯めているポイントや割引サービスが失効する(ソフトバンクだけは引き継ぎ可)。

これらのうち、特に注意が必要なのは“2年縛り”の契約です。通常、契約期間の2年が過ぎると自動更新される場合が多いので、「契約解除料」が発生しないのは契約満了後の1か月間のみです。余計な出費を抑えたいならば、MNPを利用するタイミングも重要ですね。

なお、キャリアメールは使えなくなりますが、現在では多くの機種で、使用中の端末に登録されているメールアドレスに、一斉メールで新規メールアドレスが送信できるようになっています。アドレス帳も丸ごと新端末へ移行できるものが多いので、手間が省けますね。

MNPで通信費を下げよう!

MNPの導入により、気軽に通信事業者の変更ができるようになったことから、通信事業者は利用者の獲得のため、様々なサービスを提供しています。これが、MNPでお得になる理由です。

では、どのようなサービスがあるのでしょうか?

MNP利用者向けのサービス例

  • 毎月割引額が増額するサービス
  • MNP専用の割引サービス
  • キャッシュバック

それでは、1つずつ具体的に説明しましょう。

毎月の割引額が増額するサービス

これは、ドコモ「月々サポート」、au「毎月割」、ソフトバンク「月月割」といった毎月の割引料金に上乗せされるサービスです。指定のプランや機種の契約が必要な場合もあります。

MNP専用の割引サービス 2015年9月現在(金額は公式サイト掲載のもの)

MNP利用者のみを対象とした割引です。

例えば、ドコモでは「のりかえボーナス」として、対象機種の購入代金をその場で最大10,800円引いてくれます。auでは「auにかえる割スーパー」として、データ定額料が1年間最大1,700円割引になります。また、他社の機種を下取りしてau端末の料金から割り引くサービス「下取りプログラム」もあります。iPhoneも割安で手に入れられますね。ソフトバンクでは「のりかえ割」として1年間月々最大1,836円割り引かれます。

いずれも指定の機種やプランを利用することが条件になっていますが、MNPによる割引効果は大きいですね。

キャッシュバック〉

ズバリ、現金で還元されるサービスです。2014年に総務省からキャッシュバックの自制を求める指導があったのですが、あるところにはあります!

auでは「auにかえる割スーパー」で、データ定額料を割り引く代わりに、「au WALLET プリペイドカード」へのキャッシュバックが可能です。大手の通信事業者よりもWeb販売店の方が金額が大きい傾向があり、数万円というのも結構あります。ソフトバンクに限られますが、『おとくケータイ.net 』では最大50,000円のキャッシュバックが上乗せされます。

以上の他にもポイントでバックされたり、期間限定のキャンペーンがあったりします。MNPを利用した乗り換えをするなら、そのタイミングは、新機種が発売されたあとの夏・冬に多く行われるキャンペーン開催期間がベストです。“2年縛り”の問題もありますが、キャンペーンも上手に利用したいですね。

MNPの利用法

それでは、どうすればMNPが利用できるのでしょうか?通信事業者によって細かい手順は異なりますが、大きな流れは次の通りです。

  1. まず、現在契約中の通信事業者でMNPの予約申し込みを行い、「MNP予約番号」を受け取ります。専用電話窓口・Webなどで可能です。
  2. 次に、新しく契約したい通信事業者に「MNP予約番号」を伝え、MNPによる新規契約を結びます。このときに必要なものは、「MNP予約番号」「印鑑」「クレジットカード・キャッシュカード・預金通帳のいずれか1つ」「身分証明書」と契約事務手数料(3,000円)です。端末を購入する場合は、別途端末代が必要です。

なんとMNPはたった2ステップで完了なんですね。MNPと一緒に自宅の光回線なども新規契約するとまとめて割引が適用されるので、併せて検討してみましょう。
また、「格安SIM」もMNPの利用ができます。この場合、MNPによる割引というよりは、通信費自体の減額による節約効果となりますが、割引期間が1年に限定される大手通信事業者のサービスと違って、期間限定ではないので長期的な節約が可能です。 

どちらにしても、MNPによって“乗り換え”はとても利用しやすくなっています。契約中の事業者だけでなく、他社も視野に入れて節約プランを練るのもいいですね。